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バンド「星観る人」をご存知ですか?
 本日の記事は、星観る人というバンドのCDの感想です。
 星観る人とは、かつてハドソンにて『チャレンジャー』、『忍者ハットリくん』、『スターソルジャー』、『迷宮組曲』などなど、多くのファミコンソフトや初期のPCエンジンソフトの音楽を手掛けられてきた、国本剛章さんが在籍していたバンドです。
 メンバーは、
  ・国本 剛章さん:(ベース、ボーカル)
  ・タマオさん:(ドラム、ボーカル)
  ・吉田(PONTA)茂生さん:(ギター、ボーカル)
 の、いわゆるトリオバンドです。
 活動期間は、1988年から2000年まで。
 「空想科学なんちゃってバンド」として、ライブハウス「シルバーエレファント」を中心に活動(国本さんのブログより)
 その間に製作された、2枚のスタジオ録音盤、及びライブ盤のCDを購入する機会に恵まれまして、今回はこれら3枚のCDの感想を書いていきます。

 まずは1stアルバムの感想から…
 4chのマルチトラックテープレコーダーにて録音されたもので、音質は決していいとは言えないものの、そうしたことを吹き飛ばすものがあります。
 1曲1曲、そして1音1音に「気迫」がこもっていると感じました。
 特にアップテンポの1曲目「俳句」と、4曲目の「焦点」の後半の、テンポが速くなり、ビートの効いた曲調になる部分に「気合」を感じましたね。
 音楽は音質より演奏者の「気」だと思う私には、音質など問題ではありませんでした。

 ファミコンでの曲が、誰にでも受け入れられる事を意識して作られた曲だとすると、1stアルバムの曲は、「とにかく自分達がやりたくて仕方ない曲」だと思いました。
 「たとえ万人に受け入れられなくても、これが自分達がやりたい曲なんだ、
これが自分達が出したい音なんだ!」とでも言うべき強い意志、でしょうか。

 国本さんはご自身のブログにて、1stは「魂の叫び、渾身の」アルバムと書かれていますが、まさにそれを私は感じました。
 特に国本さんが作曲された曲に顕著でしょうか。

 他の方々が作曲した曲は、昨今で言う所の「癒し系」とでもいう曲調ですね。
 ゆったりとしたテンポで、聴く者を安らぎの世界へ導かんとする…

 お次は「シルバーエレファント スーパーオムニバス」についてです。
 (シルバーエレファントとは、星観る人がよく出演していたライブハウスです。なお、この音源には、フルートで北村園子さんが参加されています)

 2曲収録されていますが、「ドンカマ」(簡単に言えば電子メトロノーム)を使わざるを得ず、苦労されたそうです。
 (国本さんは、ドンカマを使うのが好きではないとの事です…)
 音がすっきりしている分、1stアルバムと比べると、洗練されているとも感じますし、やや大人しい感じもします。
 「俳句」での国本さんのベースプレイがどこか控えめなのも、慣れないドンカマに合せなくてはいけなかったからでしょうか。
 もう少しミックスの段階で、ベースの音量を上げてくれてもいいのにな、と思うのは、私が国本さんのファンだからでしょうか(笑)。

 最後に、国本さんお勧めのライブ盤、
「PONTA’S GUITAR IS GREAT!!」です。
hosimiruhito ponta cd

 1999年2月にシルバーエレファントにて録音されたものです。
 キーボードに穐山(KAME)義英さんが参加されています。
 今回届いた3枚の中では、最もポップで聴きやすい曲が多いですね。
 それでも、プログレばりに、変拍子を多用した曲が多いのはさすがです(笑)。

 このCDにも「俳句」が収録されている所を見ると、バンドの自信作であり、代表曲なのでしょう。
 だからでしょうか、私が聴く事が出来る3つのバージョンの中では、一番こなれた演奏だと思います。
 それでいて、聴く者を黙らせる気迫も感じますね。
 国本さんのベースプレイも、縦横無尽にうねりまくっている気がします。
 ギターも奔放に弾きまくっていて、凄いの一言に尽きます。
 ドラムはリズムキープに徹しているので、こうした演奏が出来たのでしょうか。

 「雪ご立腹」は、雪国に住まわれていた国本さんだからこそ書けた歌詞でしょうか。
 たまに関東地方での大雪のニュースを見聞きするたび、
「その程度の雪の量で慌てるようでは、雪国に住む我々はどうなる?」
と思う私には、胸のすく思いがします(笑。でも関東在住の方々、すみません)。
 もっとも、今シーズンの大雪には、私も参りましたが…
 (注:国本さんによると、自然の中では無力な人類への警告を込めたテーマとのことです。私が感じた以上に大きなテーマだったのですね…)

 「だまし舟」では、テンポこそゆったり気味でありながら、重厚感があります。
 これまた変拍子の嵐ですね(笑)。
 その一方で、「想像の白い花」は軽快に、
 「フェニックスの尾」はビートをきかせて、コミカルとも、ロールプレイングゲームへの皮肉とも取れる歌詞を載せ、
 「くすりとともに」では、レゲエのリズム(でもどこかプログレっぽさも漂う)にのせて、現代医療へのアンチテーゼとも取れる歌詞が歌われ
(この曲の間奏部分での掛け声が、アルバムのタイトルとなっています)、
 「点としての存在」では、どこかジャズっぽい雰囲気を漂わせたかと思うと、途中から曲調が変わり、じっくりと聴かせ、
 ラストナンバー、「ダイヤは死体のために」は、タイトルや歌詞とは裏腹に、広がりと爽やかさを感じさせるメロディーとアレンジとなっています。
 この曲も途中で曲調が変わり、ゆったりとした間奏から一転、ビートのきいた重みのあるものになります。
 ギターの音色も、歪みつつも空気感を感じさせる音が好みです。
 (ジミ・ヘンドリックスを思わせるところもあります)
 そして再び歌へと戻るのですが、前半とはまた異なる感じで聴かせますね。

 実は星観る人のよさは、音楽だけではありません。
 ステージで披露される漫才もウリの一つだったようです。
 「漫才?」と思われる方もいるでしょうが、
 そう、国本さんと、ドラムのタマオさんのお二人による掛け合い漫才です。
 ライブハウスが、プログレを中心としたバンドが出演する場所とのことで、プログレミュージシャンの名前を織り込んだものになっています。

 パート1での、国本氏による「ロバとフリップ」(元ネタはキングクリムゾンのロバート・フリップというギタリスト)のマメさには、聴いていて思わず笑みがこぼれましたね。
 分刻みのスケジュールを作ることで、緊張する暇も無いとは…w
 タマオさん演ずる「アランホール・ズワイガニ」(元ネタはアラン・ホールズワースというギタリスト)の緊張をほぐすべく、「ロバとフリップ」がお勧めレストランの紹介をするのですが、キングクリムゾンの曲名を巧みに織り込んだ紹介文に思わず笑みが(笑)。

 プログレミュージシャンの名前を駆使しまくった、パート2は圧巻ですねw。
 内容はと言うと…ちょっと詳しくは書けません(笑)。
 あ、でもフランク・ザッパは、プログレミュージシャン…なのかな?(笑)

 さすが「ステージでの寸劇やコント等も好評です」(「シルバーエレファント スーパーオムニバス」ブックレットより)と紹介されるだけありますね。
 爆笑というより、じんわりと効いてくる笑いで、聴くものに余韻を残します。

 参考までに、3枚のCDの曲目を以下に紹介します。
 曲名後の()内は、作曲者名です(敬称は省略させていただきます)。
○『星観る人』(1stアルバム。1989年2月24日録音)
 1.俳句(国本剛章)
 2.幻影を振り切って(タマオ)
 3.シェルター(タマオ)
 4.焦点(国本剛章)
 5.木曜日の月にささぐ(吉田茂生)

○『シルバーエレファント スーパーオムニバス』(1993年録音)
 (2曲収録)
 1.俳句
 2.有限の楽園

○『PONTA’S GUITAR IS GREAT!!』
 (シルバーエレファントにて1999年2月21日録音)
 1.雪ご立腹(国本剛章)
 2.俳句(国本剛章)
 3.無機物の森(タマオ)
 4.スター・マンザイ part1
 5.だまし舟(国本剛章)
 6.想像の白い花(国本剛章)
 7.フェニックスの尾(国本剛章・河村剛秀)
 8.くすりとともに(国本剛章)
 9.スター・マンザイ part2
 10.点としての存在(国本剛章)
 11.ARABIA(穐山義英?)
 12.ダイヤは死体のために(国本剛章)

 (注:11曲目と12曲目は、同封されているリストとCDインレイ内の曲目紹介で表記に違いがあり、作曲者のクレジットは実際と異なるかもしれません…)

コメント
この記事へのコメント
いらっしゃいませ!
 パッセさん、こんばんは〜。
 パッセさんも、最近のゲームミュージックより、古の方がお好きですか。
 「忍者ハットリくん」は、確か4つあるレベルのうち、2までですがクリアした覚えがあります。でも、確か全16ステージで一つのステージも長いので、気力が・・・w
 「スターソルジャー」は、表面は何とかクリアできましたが、裏面は難易度が急に上がり、キャラデザインのグロテスクさもあり、クリアならず・・・です。
 私も最近はゲームしていませんね・・・
 「天外魔境2」(PCE)も小休止状態です(いかんいかん!)
 コメントありがとうございました!
2006/05/18(木) 21:36:26 | URL | ごろんた #dt4JMNiE[ 編集]
またまた来ました!
ごろんたさんのおっしゃる通り、今のゲームミュージックの音源はふつうの音楽と同じで、私もあまり魅力を感じません。むしろビープ音時代に苦心してメロディにしていた頃の音源ほどインパクトがあり強く耳に焼き付いています。ごろんたさんは「忍者はっとりくん」「スターソルジャー」をクリアしたんですか!すごい!闘志が湧いてきました。ゲーム戦士としての誇りを呼び起こされる思いです。ともにいつまでも、ゲーム活動をがんばりましょう!と言いつつも、最近ゲームしてません。でも買ってはいるのですが。
2006/05/18(木) 21:13:28 | URL | パッセ #7HRgV9cE[ 編集]
ビバ、ゲームミュージック!
 パッセさん、どうもです。
 私も『迷宮組曲』以外はリアルタイムで遊んだことがあります。
 (当時買ったのは『忍者ハットリくん』と『スターソルジャー』です)
 とりあえずはクリアしましたが、裏面など、「真のクリア」までは行きませんでしたけど。
 あの当時、ゲーム製作者のお名前が表に出ることは殆ど無かった (単に私が知らなかっただけかもしれません)ので、私も感動しました。
 ゲームミュージックも立派な音楽の1ジャンルですからね。
 パッセさんが書かれている事はもっともだと思います。
 でも、個人的には、次世代機以前の独自の音色(PSG、FM音源など)で、
 同時に鳴らせる音数にも制約があった頃のゲームミュージックに心惹かれますね。
2006/05/18(木) 09:11:09 | URL | ごろんた #dt4JMNiE[ 編集]
「チャレンジャー」「忍者はっとりくん」「スターソルジャー」「迷宮組曲」は全て当時リアルタイムでがっつりプレイしました。全ていまだにクリアできず、時々プレイしています。それらの作曲が国本さんという方だったのですね。今にして知ることができて感動です。ゲームミュージックでは、セガのHiro師匠があまりにインパクトがあって強烈でしたが、タイトーのズンタタやコナミの矩形波クラブなんてありましたね。ゲームミュージックは私にとって他の音楽に比べて全く遜色なく、素晴らしいものです。
2006/05/17(水) 23:37:07 | URL | パッセ #7HRgV9cE[ 編集]
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